DSPと言っても様々な機材が存在します。価格帯も安いものから高いものまで、どれを選択するのか大変迷うところだと思います。勿論、安くて高性能なものがあればそれにしたいと思うのは皆同じだと思います。しかしながら良いものを作るにはどうしてもコストがかかってしまいます。ではコストをかければ良いものが創れるかと言えばそうでもありません。良いものを創るための確かな技術が伴っていなければ、それは創造する事が出来ないのです。
世の中にはオーディオに限らず高価で良いものが存在します。しかしながら高価でありながら粗悪なものも多く存在します。それを見極めるのは大変重要な事でもあります。
ではそれが本当に良いものであったら。あなたはきっと欲しいと思うに違いありません。
しかしそれが高価であったら、購入をあきらめるのか。それとも手に入れるすべを考えるべきなのか。
そもそもカーオーディオは趣味の世界であって必需品ではありません。それを手に入れられなかったとしても問題になる事はありません。しかし、手に入れる事が出来たなら、あなたは人生に大きな喜びの時を手に入れる事が出来るのです。
趣味は贅沢であれば贅沢であるほど楽しいと仰った方がみえました。確かにその通りかもしれません。
そこでこちらでお勧めするのが究極のDSP、ETANI ONE(エタニワン)です。
ETANI ONEの開発をしたのは日本の測定機器メーカーであるエタニ電機です。日本はもとより世界中でもその技術力は高く評価されており、日本のほとんどのスピーカーメーカーでエタニ電機の機材が使われているとも聞きます。
音響の測定が高次元で行われることにより、今までは不可能であったDSP技術の開発が可能となったのです。
今までにはなかったWaveEQ技術はオーディオ再生に革命を引き起こしました。WaveEQによって整えられた音はとにかく自然なのです。テレビなどの映像の解像度が上がればより自然界を見ているような感覚になります。では位相が整った音を聴いたらどのように感じるか。歌声や楽器の音色のリアリティが増すばかりか、レコーディング時の空間まで表現をすることになるのです。なぜなら位相が整うという事、それは理論的には自然界が発する音と同じ音になるという事です。
更に私が驚いたのはETANI ONEに搭載のスイッチング電源が、一般的な短形波ではなく、立ち上がりが滑らかな正弦波を採用している所です。192kHzのハイレゾ音源に影響を与えないスイッチング周波数は300kHzとし、巻き線や巻き方、コアまでを厳選した特注トランス等の専用パーツと独自技術をふんだんに投入する事で、より高周波での電源処理を実現したそうです。可聴帯域へのノイズ影響を徹底して低減し、高音質化を図ることにも手を抜かない姿勢こそ日本のクラフトマンシップなのでしょう。
それではメーカーのHPより引用しご紹介いたします。
エタニ電機は長年に渡り世界最高レベルの音響機器向け測定器を開発してきました。
ハイレゾ用測定器の提供を始めたのは、もう20年以上も前のことです。
その豊富な経験と実績に裏付けられた、測定と音場調整技術の結晶。
音の世界に革命を起こす新時代のDSPの誕生です。
DSP Processor ETN-1(エタニワン)
2チャンネルステレオ 4wayスピーカー・マルチアンプドライブ
希望小売価格 ¥880,000(税別)【受注生産】
比類なきサウンドを再現する
革命的 DSP Processor
カーオーディオの世界に新たな革命を起こすことを目指して企画されたETANI ONE。長らく業界トップレベルの製品を供給してきたエタニ電機が誇るDSP処理技術を、先進の測定技術と融合することでさらに進化させ、新たな補正手法を開発。スピーカーの位相を整えることで、比類のない鮮明かつ奥行きあるサウンドを実現しました。さらに192kHzハイレゾ対応、タッチパネルでの操作やミュージックサーバー機能を搭載したシステムが「ETANI ONE」です。
位相までも最適化する
独自の補正技術「WAVE EQ」
実測した車室内音場特性をもとに、位相を含む周波数特性を補正する新技術「Wave EQ(ウェーブ・イーキュー):波形等価」により、新次元のサウンドを実現しました。最高レベルの演算精度を持つDSPの畳み込み演算により、音圧エネルギー周波数特性(F特)はもちろん、再生波形の波面を揃えるための位相周波数特性をも一気に補正。全周波数でタイムアライメントを合わせることが可能です。またスピーカー用のデバイディング・ネットワーク演算も同じ演算の中で行うため、この処理を応用することで波面を揃えたままグラフで描いた任意の周波数特性の再生音を楽しむなど、新しい音の変化を作りだすことができます。
車室内実測測定例(1/6 oct. で測定)
理想の音響空間をつくり出せる
マニュアル調整機能
自動補正で整えた位相を崩すことなく手動でも調整が可能。目標特性を入力してクロスオーバーやイコライザーなどの調整ができるほか、各スピーカーに対するローパス/ハイパスフィルター設定の変更も行えます。さらにDSP画面では、例えば各スピーカーに対して個別にディレイを掛けることもでき、左右の定位変更をリアルタイムに調整可能。自動補正に加え、手動でも理想のサウンドを追求することができます。
目標特性編集画面
補正フィルタ計算画面
DSP画面
圧倒的な臨場感を誇る
ハイレゾ対応ミュージックサーバー機能
ETN-1の本体にUSBやHDDを接続することで、愛用のミュージックライブラリーを楽しむことができます。プレイヤー機能を本体に搭載することでジッターの影響を排除し、データ伝送を必要とする外部のプレイヤーには無い高音質を実現しています。音源は192kHzまでのデジタルソースに対応し、DSD(上限11.2MHzまで)はPCMに変換して再生。その他のサンプリング周波数の入力信号は全て24bit/192kHzにアップコンバートし、より滑らかな音楽信号に変換して再生するほか、搭載のD/Aコンバーターは32bit/192kHz仕様で、内部処理は全てダウンコンバートなしに192kHzで処理。お気入りの曲をライブラリーで管理し、ハイレゾならではの精緻な音を圧倒的な臨場感で楽しむことができます。
ノイズを徹底的に排除する
新開発のスイッチング電源
ETANI ONEに搭載されるスイッチング電源は、一般的な矩形波ではなく、立ち上がりが滑らかな正弦波を採用。192kHzのハイレゾ音源に影響を与えないようスイッチング周波数は300kHzとし、巻き線や巻き方、コアまでを厳選した特注トランスなどの専用パーツと独自技術をふんだんに投入することで、より高周波での電源処理を実現。可聴帯域へのノイズの影響を徹底して低減し、高音質化を図りました。
超高精度な処理を実現したDSP
DSPは192kHz/32bitで高精度に処理。FIRフィルターを用い、デジタルフィルターの係数となるタップ数は全帯域を合わせると240kにも及びます。従来のカーオーディオシステムでは実現できなかった超低域から超高域までの全帯域に渡り、FIRフィルターによる処理を可能としました。
詳細設定もシームレスに行える
シンプルな操作性
運転中でもストレスなく直感的に操作できるシンプルなコントローラーを付属。高精度で質感溢れるボリュームコントロール(0.5dBステップ)と、選曲・入力切替・Wave EQメモリー切替等の操作が可能です。 (外形寸法:100W×60H×25Dmm/重量:200g)
お手持ちのタブレットをETANI ONEとWi-Fi接続することでさらに詳細な設定が可能となります。(iOS9.3以降)
ミュージックサーバーの操作
・DSPの操作(音質・定位調整・Wave EQメモリー選択等)
・自動音場補正をベースとしたカットオフや周波数特性の調整
・オートチューニング機能(インストーラー向け)
DSP画面
多彩な高音質化技術と高品位パーツ
●低ジッターのクロックモジュールを採用
●厳選されたオーディオ用回路部品の採用
●ハイレベルアナログ出力(7Vrms)に対応
●磁性体をなくしたシャーシ構造でノイズの発生を防止
●空気穴を排した完全密閉・防振構造
●300kHzのサイン波で動作する新開発のスイッチング電源
●システム保護のためのバックアップ用無停電電源を内蔵
項目 | 端子 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|
周波数特性 | 20Hz~40,000Hz以上 | |||
入力 | デジタル | SPDIF COAX | ×1 | PCM 192kHz/24bitまで |
USB-DAC | ×1 | PCM 192kHz/24bitまで | ||
アナログ | ADC 192kHz/24bit | |||
ライン | RCA ×1組(L/R) | 1Vms | ||
測定マイク | ミニジャック×1組(L/R) | |||
ファイル再生 | USB接続HDD/ネットワーク | |||
PCM/FLAC/DSD(PCM変換) | ||||
出力 | アナログ | RCA ×4組(L/R) | ||
DAC 192kHz/32bit | ||||
出力電圧 | 最大 8Vrms | |||
DSP | 入力 | 全て192kHz/24bit に変換後処理 | ||
出力 | 192kHz/32bit 固定小数点に変換 | |||
演算 | FIR 192kHz/32bit 浮動小数点 | |||
インターフェース | USB | TYPE-A | ×4 | USB2.0 電源供給 max500mA(Wi-Fi、HDDなど) |
TYPE-B | ×1 | USBオーディオクラス2.0 セルフパワー(USB DAC用) | ||
LAN | ×1 | (PC接続用) | ||
モジュラジャック | ×1 | (ETN-C1コントローラ接続用) | ||
外形寸法 | 282 × 215 × 125 (W×D×H mm) | |||
質量 | 6kg | |||
電源電圧 | 14.4V | DC+10.5~15.2V | ||
電源入力端子 | ネジ式×3 | ACC/GND/+BATT | ||
電源制御端子 | ネジ式×3 | ETN-2パワーアンプ制御用 | ||
消費電力 | 35W | |||
使用環境温度 | -10~+60℃ | |||
保存温度 | -30~+80℃ | |||
付属品 |
取扱説明書、保証書、Wi-Fiアダプタ、Wi-Fiアダプタ 用延長USBケーブル、コントローラー用ケーブル、 コントローラー用ケーブル延長アダプタ |
究極DSPのすゝめ
いかがでしたでしょう。エタニワンの素晴らしさが伝わったでしょうか。
「確かにスペックを見る限り凄そうなのは分かるけど」と言った声が聞こえてきそうです。ではエタニワンの何が凄いかを簡単にご説明します。
『自然界にある音は位相変化していないが、スピーカーを使用した再生音には原理的に位相変化を伴う再生音になってしまう。
現在販売されているカーオーディオシステムに於いてこの問題を回避出来るのはETN-1のWaveEQしか存在しない。』
それではなぜETANI ONEはWaveEQという通常では難しいとされる調整が出来るのか?それはエタニ電機が測定メーカーであり、DSPの開発に長年取り組んできたからだけではありません。やはり技術の進歩によるところが重要となっています。DSPによりとてつもない演算処理をするためにはCPUの進歩を必要とします。その処理を可能とするCPUがDSPに搭載可能な価格にまで値段が下がったことも重要です。
更にDSPに演算処理をさせる方法によっても差が出ます。現在多くのDSPは固定小数点演算であるのに比べETANI ONE ではFIR浮動小数点演算DSPを使用しています。
浮動小数点演算のメリット
●演算途中にクリップしない
●ダイナミックレンジが広い
●ゲインを極端に下げた後でゲインを上げても信号が劣化しない
FIR浮動小数点演算DSPの音楽再生にとっての優位性が出てきます。そしてその演算能力はどれほどのものなのかが気になるところではないでしょうか。
ETANI ONEのサンプリング周波数は192kHz
サブウーハー帯域のタップ数は131072(タップ数とは、FIRフィルターの乗数に用いる係数の数を表し、その数が大きいほど、低い周波数まで補正可能なフィルターを実現でき誤差が小さくなります。)
192000Hz÷131072=1.46484375Hz
SW帯域は≒1.46Hz刻みで再生波面が揃えられる(タイムアライメントが合わせられる)事になります。
サンプル間隔は1s÷192000Hz=0.005208msec
距離にすると1s÷192000Hz×344m=0.001792m=1.792mm (音速=344m/sで計算しています)
帯域 |
SW | Low | Mid | High |
タップ数 | 131072 | 65536 | 32768 | 16384 |
周波数ステップ | 1.46Hz | 2.93Hz | 5.86Hz | 11.72Hz |
いかがでしょうか、理系男子の心を揺さぶるスペック、ETANI ONEのFIR浮動小数点DSPの実力をご理解いただいたのではないでしょうか。
数値的な事はよく分からないと仰る方も大丈夫です。音楽を聴くのは数値ではありません。実際の音を聴いて確認して頂ければETANI ONEの良さは認識して頂けます。
という事で、マイスターではデモカーをご用意いたしました。音楽を心の底から楽しむために存在するDSPのサウンドを実際に体験してみてください。虜になる事間違いなしです。